転職を考えているけど、転職のメリット・デメリットって?そんな疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。
この記事では社会人になってから異なる企業規模の会社に二度転職した筆者が自分の経験も踏まえて、転職のメリットとデメリットについてまとめています。
最後まで読んで頂く事で転職のメリットやデメリット、それから企業規模毎の転職する際のメリットとデメリットを理解して頂けるはずです。
- 転職を検討している人
- 転職のメリットとデメリットを知りたい人
- 企業規模の違いによる、転職におけるメリットとデメリットを知りたい方
目次
転職のメリット
まずは、企業規模などに関係なく、どの会社にでも当てはまる転職のメリットに関して記載していきます。
転職することで収入が増える可能性がある
同じ業務を行うにしても会社や業界によって需要が異なる為、転職することで収入が増える可能性があります。ここでの収入は毎月支給される給与はもちろんボーナスも含めた合算の収入を指します。
新しいキャリア、スキルを積める
業務内容が近しい場合でも会社によっては業務範囲が広がることでより自分のスキルを伸ばすことができるというケースもあります。
また、違う分野の業務に取り組むことでできる業務の幅が広がるというケースも多いです。よく目にする言葉ではキャリアチェンジ等という言葉が該当するでしょうか。職種によっては未経験でも収入が維持でき、新たなスキルをつけることで市場価値が高まり収入が増えるというケースも当然あります。
人事評価をリセットできる
会社によっては自分の評価が会社の中である程度定まってしまい、今後の昇給や昇格が難しいと感じてしまうこともあるのではないでしょうか。その場合、転職することで人事及び会社の評価を一新することができます。
また、業務の進め方に関しても会社が変われば評価が変わることもあります。保守的な今の会社では新しいことを取り入れようとする提案が評価されないが、転職先では新しいことを取り入れる動きを求められることもあります。結果的に仕事の進め方を変えなくても評価が大きく変わることもあります。
新たな人間関係を作ることができる
新しい会社に転職することでこれまでの会社では出会わなかった人達と仕事をすることができます。業界や職種が変われば、前の会社では出会えなかった人達との人脈を作ることができます。
視野を広げられる
私も転職したことで改めて実感したのですが、人によって考え方が違うというのと一緒で、会社によって考え方も変わります。
今の会社の常識が他の会社の非常識ということはよくあります。同じ仕事をやるにしても考え方が違っていたり、有給休暇や残業に対する考え方も違います。
これらは人に聞くよりも実際に自分が転職したことで実感するものと言えるかもしれません。
働き方を変えられる
働き方改革が以前から叫ばれていますが、実際は何も環境は変わっていないという人も多いと思います。
上でも記載しているように残業や働き方への考え方も会社により様々です。転職することで前の会社より残業時間が少なくなり生活にゆとりができるケースや、反対に転職したことで残業が認められる事により、仕事に没頭できるということもあります。
転職のデメリット
転職することで収入が減る可能性がある
主に社会人歴が浅い方や大手企業から転職する時に見られるケースですが、年収が減ることもあります。転職をすることで在籍期間もリセットされるので退職金で貰える金額は減ることが多いです。
転職活動で雑費がかかる
転職活動をする際に選考を受ける企業に向かう時に交通費がかかります。東京都内みたいに比較的移動がしやすい場合は良いですが、地方から首都圏の会社への転職を希望する場合、会社によっては本社まで来ないと選考を受けられずに交通費が多くかかってしまうこともあるようです。
新しい人間関係を作るのが大変
メリットで挙げさせて頂いた内容ではありますが、0からのスタートなるケースが多いため、人間関係を1から築いていくのは人によっては負荷と言えそうです。新しい転職先の人達の人柄が必ず今より良いとは言い切れないので注意が必要です。
福利厚生などの待遇が悪くなる
福利厚生は会社によって違います。今の会社で当たり前だと思っていたことが他の会社では当たり前でないことがよくあります。
特に大手企業から転職する際に遭遇するケースですが、気になる場合は転職をする際に事前に確認しておくことをおすすめします。
転職をしても問題が解決されないことがある
悩みによっては転職することで解決されないケースもあります。例えば忙しくない会社で働きたいという希望から転職した場合、転職先の会社でも忙しかったということはあります。
ただ、どこの会社であっても仕事が忙しいのは当然ですよね。もちろん仕事への取り組み方に違いはありますが、転職することで必ず解決するわけではないという点は理解しておきたい点です。
続いて、会社の規模や特徴毎の一般的に言われるメリットとデメリットをまとめました。
大手企業に転職する時のメリット・デメリット
メリット
- 給与、福利厚生が良い
- 会社として安定している
- 信用やネームバリューが高い
デメリット
- 人間関係が堅苦しい
- 社風や文化が古い
- 人事制度が新卒を優遇しているケースがある
中小企業に転職する時のメリット・デメリット
メリット
- 人間関係が堅苦しくない
- 仕事の裁量がある
- 仕事のスピード感がある
デメリット
- 給与、福利厚生が少ない
- 将来性や安定性に不安がある
- 管理職や社員同士の関係が近い
ベンチャー企業に転職する時のメリット・デメリット
メリット
- 仕事の自由度が高い
- 任される業務が多い
- ストックオプションなどがあることもある
デメリット
- 業績が不安定
- 仕事中心の生活になることもある
- 経営者の人柄や思想に依存する
グループ企業に転職する時のメリット・デメリット
メリット
- 企業文化を理解している分、仕事の勝手がわかる
- 以前より関わっていた人がいて、会社に溶け込みやすい
デメリット
- 会社によって評価が引き継ぎになる
- 気まずい人間関係が残る
知り合いの会社に転職する時のメリット・デメリット
メリット
- 仕事内容や人柄がわかっていて安心できる
- 転職活動が比較的容易
デメリット
- 給与や条件交渉がしづらい
- 辞めたくなった時に言いづらい
筆者が実際に体感したメリット・デメリット
筆者は社会人5年目と6年目にそれぞれ転職を経験しておりますが、転職をしたことで実感したメリットとデメリットがあります。ここでは実際の体験談として書かせて頂きます。
メリット
収入が微増
転職したことで数十万ほど増えました。1回目は社会人5年目のタイミングでしたが、大したスキルや実績があったわけではなく、このタイミングでの転職ではあるものの年収をアップさせることができました。
2回目は前職を1年で退職したのですが、その際も年収は微増でした。転職先と本人のスキルにもよりますが、在籍期間が短くても年収が増えるケースはあります。
福利厚生
2社目はベンチャー企業ではありましたが、親会社がいることもあり家賃補助を少しだけもらう事ができました。
転職前の会社がこれといった目立つ福利厚生がなかったため、私の場合はプラスとなります。
3社目では普段使用する椅子が腰の負担を考慮したものになっていたり、マッサージチェアやウォーターサーバーなどもあり、そういった面では働きやすい環境になったと実感をしています。
服装の自由
転職前はスーツでしたが、2社目は私服となりました。スーツと私服のどちらが良いかは人によって分かれるとは思いますが、私としては私服の方が過ごしやすいためメリットと感じています。
その影響もあってか3社目も自然と私服通勤を認めている企業を条件として探していたように思います。その希望も叶い、引き続き私服にて勤務をしています。
残業時間が少なくなった
1社目から転職した時は良くも悪くも21時に退社でしたが、転職後は早く帰ることも多くなり、気分的にも充実した時間を過ごせていたように感じます。
3社目になって残業時間は一時的に増えましたが、会社としても残業を減らすための試みを行っており、徐々に残業も少なくなっているように感じます。少なからず1社目よりは残業時間は少ないです。
有給休暇を使用できるようになった
言葉に違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、転職したことで有給休暇を使用することができました。
転職前は有給休暇を取りづらい環境にいたので、使いたい時に使える有給休暇という制度に感動を覚えた記憶があります。
視野が広がった
新卒で入社した会社は代理店に近い立場にあったのですが、2社目以降の転職先は事業会社にあたる企業でした。
ですので、広告の考え方や利益の考え方もガラッと変わりました。また、前職の経験を活かしながらも、より幅広い業務に取り組むことができたのでスキルアップにも繋がり、様々な考え方を吸収することで視野も広がったように感じます。
やりたい仕事ができた
以前から、一生に一度はこの業界の会社で働きたいというのがあったのですが、1回目の転職でその希望を叶えることができました。
その上でもっとこのスキルをつけたいという希望があり、3社目でも引き続きやりたい業務を行えているので個人的に満足度は高いです。
デメリット
辞める時にボーナスを貰えなかった
1社目の会社は退職が決まった時点で退職者にはボーナスを付与しないという決まりがあった会社なのですが、直近で得られるはずのボーナスを受け取ることができませんでした。
当然ではありますが、今まで働いてきた分のボーナスを転職先でもらうことができません。ボーナスを貰える時期に合わせて退職するなどといった調整は、検討をしても良いのではと思います。
自分でやる範囲が多い
1社目は転職前の会社は分業制になっていたので、自分の担当業務を黙々とこなしていました。
ただ、2社目の企業は人数も少なく、仕組みも整いきっていなかったので業務範囲はもちろん、日々の雑務もやらなければならないことも多かったです。
3社目に至っては業務範囲がさらに広がったため、確かに業務量や残業も増え大変な部分もあります。
ただ、だからこそいろいろな仕事を覚える事ができ、身につくスキルが増えるという点もありました。
親会社の意見に左右されることがあった
2社目はベンチャー企業ではあるものの親会社が存在していたので、自分たちでやりたいことと親会社からの指示で対立することもありました。その時は基本親会社の指示に従うことになるので葛藤もありました。
親会社の一声で環境や業務内容も変わることがある
上で書いたことに繋がるのですが、親会社の一言で状況が大きく変わります。私が実際に経験したのは、「事業内容が変わる」「担当業務が変わる」「オフィスが変わる」の3つでした。私にとって3つ目の「オフィスが変わる」というのは衝撃でした。
それまでは社員数名で開放感のあるオフィスで和気あいあいと仕事をしていました。ただ、親会社の意向でそのオフィスを撤退させられ親会社の社員が働くオフィスの一角で仕事することになりました。
そこでは朝から罵声や怒号が飛び交い、朝礼時にはグループ毎に声を揃えて社訓を読むという文化がありました。
そのタイミングで徐々に業務内容も変わっていき、私の中では完全に「強制転職」という形になってしまったので、2回目の転職を決めました。
これはあくまで私のケースではありますが、メリットだけではない点をご理解いただけたのではないかと思います。
転職活動でよくある悩み
転職活動に割ける時間が少ない
転職活動は基本、今の会社で業務をこなしながら行うケースが多いのではないでしょうか。その際に、残業が多い会社だと平日面接に行く時間も限られてしまいます。平日が忙しい場合は、企業分析などを休日にやる必要があるので確かに大変です。
出費が増える
地方の企業に勤めていながら、首都圏の企業に転職する場合は交通費などがかかります。住んでいる環境によっては出費が増えるというのはデメリットです。
不採用が続き精神的に落ち込む
転職活動も選考を受ければすぐに決まるというわけでもありません。筆者も5社~10社ほど選考を受けました。また、書類選考だけであればその3~5倍は受けてましたので落ち込むこともありました。
会社の人に悩みを相談しにくい
上記の悩みを抱えた時に、会社の人に悩みを相談しにくいという点もあります。同じように転職活動をしている方がいれば話は別ですが、いないケースは多いはずです。
また、転職活動をしていたとしても今の会社での立場もあるので、転職活動をしていることを悟られないようにしている人もいると思います。
筆者の1社目の会社のように転職を悪とみなしている場合、上司に相談したとしても、裏で報告義務を求められている上司が上司自身の立場を踏まえて報告されることもあります。それにより、転職するかが決まっていないにも関わらず自分の社内での立場が大きく変わってしまうケースもあります。
退職交渉
会社によっては表向き退職を認めない、退職までに3ヶ月以上の期間を求める会社もあります。ひどいときは「会社に迷惑をかけるわけだから引き継ぎが終わるまで」などとあいまいにして、引き延ばしをする会社もあるようです。
上記筆者の体験談も踏まえながら転職の際によくある悩みをあげましたが、解決策は大きく2つあります。
すでに転職した人に相談する
一度転職をしている友人、同期、先輩がいるようであれば相談してみましょう。転職を経験しているからこその生の話を教えてくれるはずです。
また、それらの人はすでに自分が勤めている会社を転職しているので、今の会社での立場を気にする必要がありません。
筆者も転職した際に、すでに転職した先輩の話を聞かせて頂きましたが、心が救われたと感じたことも多かったです。また、改めて今の会社の価値観が全てではないということにも気づかされました。
転職エージェントに相談する
身近に転職を経験している人がいない方も多いと思います。そういう時は転職エージェントを利用しましょう。転職エージェントは自分が転職する時に様々なサポートをしてくれます。主なサポート内容としては、
- 求人の紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 選考を受ける企業の面接調整
- 内定後の条件交渉
- 転職活動における悩みの相談
となります。
始めての転職の場合は不安も多いはず。そんな時は転職活動をサポートしてくれる転職エージェントを利用しましょう。
筆者も2回の転職時に両方とも転職エージェントを利用し、2回目の時は転職エージェント経由で内定先が決まりました。上で書いたようなサポートを頂けたため、転職エージェントを利用して良かったと感じています。
転職エージェントも数多くのサービスがありますが、その中でも筆者のオススメはリクルートエージェントとDODAの転職エージェント大手と呼ばれる2社です。
理由としては求人の豊富さと紹介実績です。実際に筆者も利用させて頂きましたが、自分でも知らない様々な業種や切り口での求人を紹介頂き、どちらの担当者の方も親身に相談に乗ってくださいました。
自身の経験も踏まえ、比較的この記事では転職に好意的な情報を載せていますが、実際に転職で失敗している人もいます。
自分の人生につながると頃ではあるので失敗したくないと考えるのは当然です。その失敗の確率を少しでも下げるために、豊富な情報や実績を持つ転職エージェントに相談することを個人としてはおすすめしています。
まとめ
この記事では一般的に言われることに加えて、私のこれまでの転職経験も踏まえて転職のメリットとデメリットを記載しました。
ただ、環境や現在の状況は人それぞれです。同じ手順を踏んでも転職に成功したと感じる人もいれば、失敗したと感じる人もいます。
転職は自分の人生にも大きく影響することですので、悩むことは多いと思います。
その中でこの記事が転職に対して迷いがあり、転職のメリットとデメリットを調べている方に少しでも参考になれれば嬉しいです。