「広告代理店の仕事に憧れて入社したけど、毎日残業ばかりで仕事量も多く、有給休暇もろくに取れない。体力的にも辛いので広告代理店を辞めたい…」
「広告代理店特有の体育会系のノリが合わない…。社風も苦手だし今の職場の上司を見て、数年後の自分を想像すると同じようになりたくないし、続ける自信もない…。」
「広告代理店を辞めたい気持ちはあるが、専門スキルがあるわけでもないので転職先があるかどうか不安…。年齢的にも未経験の職種に応募すると自分より若い人と比べられて厳しいのではと感じて何も動けずにいる…。」
こんな風に考えることはありませんか。
私も新卒で広告代理店の立ち位置にある会社に就職し、同じような事を考えたのでその気持ちがよくわかります。
広告代理店を辞めたいという気持ちが湧いてしまうのは、統計的にも当たり前のことだと言えます。
結論、広告代理店を辞めたいという気持ちがある場合、まずは行動を起こしましょう。
辞める辞めないは別として、小さな所でも行動を起こすことでこれからの人生の選択肢を増やすことができます。
この記事では、広告代理店を辞めたい気持ちになるのはなぜか、広告代理店を辞めたいと考える人が取るべき行動を、私の実体験も踏まえながら解説していきます。
ぜひ、最後までお読みください!
- 広告代理店を辞めたいと考えている方
- 広告代理店を辞めた後に転職できるか不安な方
- 広告代理店で働いていく事に懸念を感じている方
- 新卒で広告代理店に入社し5年目で転職
- 転職後は事業会社の広告領域を担当
目次
広告代理店を辞めたいと思うのは普通?
業界動向SEARCH.comの調査によると、広告業界の勤続年数ランキング上位21位の平均を算出すると、7.6年となっています。
あくまで参考程度ですが、同じく業界動向SEARCH.comの「業界別 勤続年数ランキング(2020年版)」を見ると、上位50業界に広告業界の文字はありません。
50位の建設業界でさえ、平均14.9年ですので、広告業界はその半分の年数と言えます。
また、広告業界の平均年数は上位21社分の平均ですので、それより短い企業が多数あることを考慮すると、実際の平均勤続年数はもっと短くなると言えそうです。
広告代理店を辞めたい理由9選
- 残業が多い
- 休みが取れない
- 休日出勤もある
- 出稿媒体によりルールが異なる
- 地味な仕事が多いことのギャップ
- クレームが多い
- 体育会系のノリ
- パワハラやセクハラ
- 飲み会接待
たくさんありますね…。1つずつ解説していきます。
広告代理店を辞めたい理由1:残業が多い
広告代理店の働き方の特徴として残業が多いことが挙げられます。
私が入社した会社でも、定時に退社できることはほとんどなく、毎日21時まで仕事をするのが普通でした。
ですが、業界的には早い方でもあり、会社によっては23時頃まで、終電まで、中には終電を過ぎてしまい、ビジネスホテルなどに泊まることもあるという方もいます。
広告代理店を辞めたい理由2:休みが取れない
休みが取れない事も広告代理店を辞めたい理由としてよく挙げられます。
抱えている業務が多く、休日も仕事を考えてしまう、平日は毎日遅くまで業務をしている以上、有給休暇を取得すると仕事がまわらなくなるので、平日は休めないと考えてしまうこともあります。
そもそも会社によっては、有給休暇の取得を暗に認めない会社もあります。
うちの柴犬
広告代理店を辞めたい理由3:休日出勤もある
クライアントによっては土日にサービスを展開している会社もあるので、クライアントの都合に合わせて休日出勤が発生する会社もあります。
一般的には、その分平日に代休をもらうのですが、日々の業務に空きが出てしまうため代休の日も仕事をこなす人も中にはいるようです。
広告代理店を辞めたい理由4:出稿媒体によりルールが異なる
特にネット広告の場合、媒体の広告メニューによりルールが異なることも多いです。
同じようなバナーであっても、サイズが300×300の広告メニューもあれば、320×320の広告メニューもあります。
クライアントによって出稿するメニューも変わるので、細かいルールを覚える大変さもあり、負担が増えて広告代理店を辞めたいという気持ちが出てくる人もいます。
広告代理店を辞めたい理由5:地味な仕事が多いことのギャップ
広告代理店の仕事と聞くと華やかなイメージを持つことが多い方もいるかもしれませんが、実際は地味な仕事も多いです。
各広告メニュー毎の数字集計やテキスト作成などは、Excelを操作して地味な作業を繰り返しています。
自分が提案した企画が大々的に告知されるなど、華々しい面があることも事実ですが、想像以上に地味な仕事も多く、そのギャップに我慢できないという方もいます。
広告代理店を辞めたい理由6:クレームが多い
広告主からのクレーム対応も仕事の1つです。
私も事業会社に勤めているのでわかるのですが、広告主側は「お金を払って代理店に依頼している」という考えを持つことが多いです。
わざわざお金を払って代行業務を依頼しているのだから、数字が出なければ詰め、ミスがあれば強い指摘も入ります。
広告代理店は立場上、広告主にお金を頂く立場になるためクレームも受けやすく、精神的に疲れてしまう人も多いです。
広告代理店を辞めたい理由7:飲み会、接待
広告代理店は飲み会が多いことも特徴です。
コミュニケーションやチームプレーを重視する会社も多く、コミュニケーションを取るために飲み会を開催することも多いです。
また、広告主との関係性を円滑に保つために、接待もあります。
必然的に広告代理店に勤務することで飲み会が増えることも多いので、お酒が苦手な人にとっては苦痛と言えそうです。
うちの柴犬
広告代理店を辞めたい理由8:体育会系のノリ
広告代理店はコミュニ―ション力を求められることもあり、精神的に強くないと続けていくことができません。
その結果、社風や社内のノリが自然と体育会系になることも多いです。
人によってはその独特な雰囲気に馴染めず、広告代理店を辞めたいと考える人もいるのではないでしょうか。
広告代理店を辞めたい理由9:パワハラやセクハラ
縦割りの関係性になることも多く、パワハラやセクハラも会社によってはあります。
本来であれば許されることではありませんが、上の人間が絶対的な権力を持っている、今までそのように自分もされてきたなど、日本の会社ならではの環境や考え方が残ることも事実です。
その結果、声を上げることでさらなる仕打ちを受ける、クビになることを恐れるといった感情から言い出せず、パワハラ・セクハラがなくならない会社もありそうです。
広告代理店を辞めたくなったら…
広告代理店を辞めたくなる理由は解説してきましたが、これだけの理由があるのですから、広告代理店を辞めたいと思う気持ちが出てきてしまうことは当たり前と言えます。
結論、広告代理店を辞めたいと思ったら辞めましょう。
うちの柴犬
広告代理店の仕事はすごく魅力的な仕事ですし、学ぶことも多いので広告代理店で働くメリットはもちろんあります。
ですが、それ以前に大事なのは自分の気持ちと、身体です。
広告代理店に限らずですが、どれだけ会社の為に一所懸命頑張ったとしても、会社は自分の人生を保証してくれませんし、体調を崩しても助けてくれません。
広告代理店を早めに辞めた方が良い理由
広告代理店の仕事にやりがいを感じている、目的があって続けているとかであれば問題ありませんが、年数を重ねると選択肢がどんどん狭まっていくのも事実です。
ここでは、広告代理店を辞めたい気持ちがある場合は、早めに辞めた方が良い理由を解説していきます。
- 待遇が良いわけではない
- クリエイティブな仕事は他の業界でもできる
- 体調不良や過労死
- 追いつめられると辞める選択肢もなくなる
1.待遇が良いわけではない
広告代理店は業界的に年収が比較的高い傾向もあるのですが、広告代理店よりも年収が高い業界や会社があることも事実です。
実際に私は社会人5年目と6年目にそれぞれ転職しておりますが、転職する際に年収は上がっています。
また、年収は自分のスキルに影響するのは事実ですが、あくまでその会社毎に設定をしているので、同じ仕事、同じスキルでも会社によって年収は変わります。
2. クリエイティブな仕事は他の業界でもできる
広告の仕事は広告代理店でないとできないと思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
例えば、事業は会社の広告担当のポジションであれば引き続き広告の仕事をすることができます。
私の実体験ですが、広告代理店の時は、当時の会社が取り扱っている広告メニューのみを対応しておりましたが、事業会社に転職することで幅広く広告戦略に携わることができました。
事業会社の他にも、広告メニューを提供する側の媒体社に転職するという選択肢もあるので、広告代理店以外でも広告の仕事をする環境は多々あります。
3. 体調不良や過労死
自分を追い込むことで成長できる点も事実ではありますが、体調を崩してはいけません。
体調を崩すことで辛いのは自分ですし、中には体調不良であることに自分自身で気づけず、ある日突然倒れてしまい、過労死してしまうというニュースもあります。
そうなる前に、本当に辛い場合や、明らかに体に異常が出ている場合は、広告代理店を辞めるという選択肢を持つべきです。
4. 追いつめられると辞める選択肢もなくなる
人間追いつめられると、冷静に物事を考えられなくなってしまうこともあります。
余裕がなくなり、毎日虚ろな表情で1日を過ごす形が続くと、そもそも転職する、辞めるという選択肢が持てなくなってしまいます。
広告代理店をもう辞めたい…最初にやること
うちの柴犬
そんな方向けに、まずはやるべき3つの行動を載せていきます。
- 気持ちを楽にしよう
- 自分の市場価値を調べよう
- 転職エージェントに登録しよう
1. 気持ちを楽にしよう
まずはあまり深く考えずに気持ちを楽にしましょう。
「退職することで迷惑がかかる」
「育ててくれた会社を裏切ることになる」
などといろいろと躊躇してしまう気持ちもあると思いますが、大事なのは自分の人生です。
冒頭でもご紹介した通り、広告代理店の勤続年数は短く、転職するのが当たり前です。
今の環境より良い環境を探そうとすることは当たり前の行動です。残念ながら、組織というのは自分ひとり急に抜けても、まわるものです。不測の事態に備えて、管理職は組織を組み立てていきます。
会社からの圧力、上司の立場などは一旦忘れましょう。
2.自分の市場価値を調べよう
参考程度ではありますが、自分の市場価値を調べられるサービスがあることはご存じでしょうか。
例えばミイダスというサービスは、自分のこれまでの経験や簡単な経歴を入力することで、自分の市場価値はどのぐらいかを算出してくれます。
サービスの仕組み上、やや高めに年収が計算されることが多いのも事実ですが、同じぐらいの経歴の人が他業界、他社ではどのぐらいの年収をもらっているかをおおよその数値で確認できます。
無料で利用できるので、自分の経験は他社だとどのぐらいの評価を受けるのかを試してみるのも良いでしょう。
3. 転職エージェントに登録しよう
一番のオススメは転職エージェントへの登録です。
ここで大事なのは「転職する」ことではなく、あくまで「転職エージェントに登録」することです。
転職エージェントに登録するメリットは下記です。
- 自分の経歴も踏まえたオススメの求人を紹介してくれる
- 自分の希望に沿った求人を紹介してくれる
- 現在の転職活動における悩みを相談できる
- これまでの経験と今後のキャリアを踏まえた相談ができる
転職エージェントの担当者は幅広い業界の転職活動に携わっており、転職希望者の事情はもちろん、採用側の企業の事情も熟知しています。
普段の生活だけでは得られない情報を持っているので、自分で情報を収集するより、効率的にリアルな情報を得ることができます。
転職エージェントでオススメなのは2つです。
1.DODA
DODAのメリットは求人数が多いことです。
アドバイザーが個別に対応してくれるだけではなく、自分の強みや弱みに合わせてあなたに合う企業の傾向を診断してくれる「キャリアタイプ診断」などの、サービスも利用することができます。
事実、私も2回目の転職時にDODA経由で転職先が決まりました。
当時の担当者の方はアドバイスをはもちろん、励ましてくださったり、「○○さんの価値観的にはこちらの社風が合うかもしれない」などと、私の性格に合わせた意見をくださったことも覚えています。
もちろん登録は無料なので、まずは登録して話を聞きつつ、どんな求人があるかを確認するという目的で使用するのも一つの手段です。
もし、この記事を読んでくださっている方が20代の場合、オススメなのがマイナビジョブ20’sです。
マイナビは就職活動の際に利用したことがあるので、名前に聞き覚えがある方も多いのでしょうか。
マイナビジョブ20’sはマイナビグループが運営するサービスで、20代に特化した転職エージェントです。
マイナビグループは新卒向けサービスも展開していることから、企業の採用に関する情報やノウハウが蓄積されています。
転職活動も20代と30代では状況が異なります。20代に特化していることで、より登録者により沿った対応が期待できます。
当然登録は無料なので、自分が20代であればまずは登録して、どのような求人を紹介してもらえるか見てみるのもオススメです。
広告代理店を辞めても選択肢はある!
広告代理店はやりがいがあり、憧れを持つ方が多いのも事実ですが、その分苦労も多いです。
私も新卒で広告代理店に勤めていたときは、その会社での考えが全てだと思い、自分を責めていたこともありました。
しかし、実際に転職してみて、広告代理店以外の選択肢がたくさんあることを知りました。
広告代理店を辞めたいのであれば、転職するかは別として、他にどんな選択肢があるかを客観的に知る意味でも、転職エージェントに登録されてみることをオススメします。
そこでいろいろな求人があることを知るだけで、
「いざとなったら転職すれば良い」
という選択肢を持てるので、私生活においても心の余裕が出てくるはずです。
転職エージェントに登録だけするというのは、誰しもがやっていることです。
まずは、選択肢を持つための行動をしていきましょう。